Aブロック
起点の甲佐貯木場があったと思われる位置には大型ショッピングセンターやパチンコ店があり、現在痕跡は全く残っていない。しかし、当時内大臣森林鉄道が連絡していたとされる熊延鉄道の甲佐駅は「熊本バス甲佐車庫」として国道443号沿いに残っている。熊延鉄道とは大正4年から昭和39年までの間、熊本市の国鉄南熊本駅を起点に御船町・甲佐町を通って砥用町に繋がっていた非電化ローカル私鉄だ。昭和39年の鉄道廃止後は熊本バス株式会社となり現在に至っている。
甲佐駅であったという証は写真左側に立っている白い木製の杭だけだ。甲佐町教育委員会と書いてあり、反対側に「元甲佐駅」とある。あたりを少し散策するも内大臣森林鉄道どころか熊延鉄道の痕跡すら見つけることができない。やはりいきなり現地へ行ってもなかなか発見はできないものだと、諦めかけていた頃にあるモノが目に入った。
ん?車庫の敷地の隅にある排水溝というかドブの蓋だが、普通とちょっと違う。近寄ってよく見てみると、微妙に反りが入った短冊状の鉄板が連なっている。鉄板の厚み、幅、中央に開いた穴などの特徴から、これは車の板バネ(サスペンションのバネ)をばらしたものだということに気が付いた。私は以前に板バネサスペンションの古い貨物自動車に乗っていたことがあったのですぐに分かった。板バネはバスのものなのか、と考えながら更に近づいて見てみると… !!!!!!!!
|