マップ 報告書 掲示板 リンク 雑記帳
このサイトについて お問い合わせ
 
Map一覧 > 前へ戻る / 次へ進む

No.31 三井三池旧万田坑

右上:巻揚げ機 右下:竪坑櫓の直下

概要
 福岡県大牟田市と熊本県荒尾市にまたがる地域には、三井三池炭鉱の多くの坑口と関連施設が点在しています。その中で代表的な坑口ともいえるのが熊本県荒尾市にある万田坑ではないでしょうか。

 大牟田・荒尾では明治6年から官営で石炭の採掘がはじまりました。明治22年には官営から払い下げられ三井の経営に。その後、三井三池炭鉱として團琢磨の指揮により大きく発展してくことになります。万田坑は明治35年に開抗し、大正・昭和初期の主力坑となります。昭和26年には閉坑しますが、地下で繋がっている他の坑道の排水処理などのために取り壊されることなく残されました。

 国の重要文化財に指定されている万田坑は、竪坑櫓だけでなく巻揚機などの機器や周辺施設までもまとめて残されています。上の写真は巻揚機のブレーキですが、実に巨大なものです。巻揚機室の中にはその他の機器や工具なども手付かずに残されており、そのまま時間が止まったような不思議な感じがします。

万田坑第一竪坑  現在“万田坑”と呼ばれている竪坑は、正確には第二竪坑櫓になります。第一竪坑はすぐ近くにありましたが、竪坑櫓や巻揚機建屋などは既に解体撤去されて残っていません。しかし櫓の基礎部分だけは巨大なコンクリート構造物として残っています。そして驚くことに第一竪坑は閉塞されることなく、現在も口をあけて残されています。平成9年の三井三池炭鉱閉山時に閉塞されていてもおかしくないのですが、なにか事情があったのでしょうか。竪坑はある程度の深さで水没しているらしいのですが、本来の深さは270メートルに達するそうです。

 写真中央の金網のフェンスで囲まれた中に見えるのが竪坑。安全の為に鉄製の網が被せてありますが、覗き込むのには勇気が必要。施設の一般公開時以外は立ち入りができないようです。両サイドにあるコンクリートの壁が第一竪坑櫓の基礎。

  普段は建物の中に入ることはできませんが、万田坑市民まつりの時には施設内部を見学できます。また熊本県教育庁文化課のWebサイトによると、荒尾市教育委員会社会教育課文化係(TEL0968-63-1111内線414)にて随時見学の受付もしているようです。

 
所在地
熊本県荒尾市原万田
問い合わせ
荒尾市教育委員会社会教育課文化係
電話:0968-63-1111内線414
または
万田炭鉱館
電話:0968-64-1300
  
アクセス

  • 国道208号を万田西交差点から県道29号は入り約1km。
地図はコントロールボタン以外にもダブルクリックで拡大移動、ドラッグで移動できます。
  

関連リンクこちらのサイトで紹介されています

 
tksさんのブログです。九州を中心とした建築物から土木・産業遺産など幅広く紹介されています。どれも美しい写真と分かりやすい解説で紹介されています。今回の物件は「三井三池炭鉱 万田坑第二竪坑櫓」で紹介。
大牟田市に数多く残されている三池炭鉱を中心とした近代化遺産を紹介されています。炭鉱遺産に関する写真ギャラリーは必見です。
大牟田市 石炭産業科学館のサイトです。メニュー「近代化遺産」では三池炭鉱や三池港に関係する遺産を紹介。古い写真なども多く掲載されています。

全国に渡り金属鉱山や炭鉱を紹介されています。写真をふんだんに使い多くの物件を紹介。今回の物件は「福岡県」 > 三井三池炭鉱(大牟田市) > 坑口探訪マップ > 万田坑 で紹介。

NPO法人「大牟田・荒尾 炭鉱のまちファンクラブ」のWebサイト。三井三池炭鉱に関係する多くの産業遺産が残る大牟田・荒尾地区。その炭鉱のまちの風景、心象を継承するために「まちまるごと博物館」を目指し活動されています。
熊本県教育庁文化課のサイト。メニューの「文化遺産」 > ○万田坑まんだこう(荒尾市) で詳しく紹介されています。
BMH
BMHさんのWebサイト。様々な話題を美しい写真で紹介されています。今回の物件は「九州の近現代遺産」 > 荒尾市 三井三池炭鉱「万田抗」 で紹介。
よかとこBY

膨大な数の九州の名所を紹介しているサイトです。
今回の物件は「旧万田坑」で紹介。

みに・ミー

九州の廃墟・近代化遺産・戦争遺産を紹介されています。なかなか見られない戦前の絵葉書や古い写真、資料なども多く掲載されています。メニューの「廃墟・近代遺跡」 > 「大牟田近代歴史遺産」 > 万田坑 では操業当時の写真も交え詳しく紹介。

 

関連図書こちらの書籍で紹介されています