マップ 報告書 掲示板 リンク 雑記帳
このサイトについて お問い合わせ
 
Map一覧 > 前へ戻る / 次へ進む
No.05 河内貯水池堰堤・南河内橋

右上:南河内橋 右下:堰堤の部分拡大

 河内貯水池は、昭和2年に八幡製鉄所に水を供給するために造られた工業用貯水池です。堰堤だけでなく関連施設や橋なども八幡製鉄所によって造られています。頂上高189mもある堰堤はコンクリート本体の前面背面を石積みで覆うという凝ったものなのですが、その凝り方が普通ではありません。近くに寄ってみると、堰堤の規模に全く見合わない非常に小さな細工が随所に施され驚かされます。通路や堰堤にある取水塔などには、石を小さく砕いたものや天然の形状の小石をビッシリと並べて貼り付けてあり、非常に凝った装飾になっています。当時の八幡製鉄所のセンスというか、効率・機能重視の現在では絶対考えられない造りは、一見の価値有りです。是非実物を見て驚いてください。地元に住む友人に聞いたのですが、この河内貯水池には、建設当時に資材運搬に使っていた蒸気機関車がそのまま湖底に沈んでいるという噂があるそうです。なんだか面白そうですね。

 南河内橋も同じく昭和2年に竣工しているのですが、この橋もまた非常に凝った造りになっており、その構造は誰が見ても特徴的なものです。レンティキュラー・トラスという構造で、国内での建造は3例しかないそうです。現存するのはこの南河内橋だけという、全国的、いや世界的にも大変貴重な橋です。土木学会のAランク土木遺産。

 
所在地
福岡県北九州市八幡東区大字大蔵
  
 
  • 八幡方面からだと県道62号を南下し、ちょうど皿倉山の反対側の位置。
  • 周辺は遊歩道、サイクリングロードなどが整備され、堰堤の脇には駐車場やトイレなどもある。また春には桜の名所としても知られている。
地図はコントロールボタン以外にもダブルクリックで拡大移動、ドラッグで移動できます。
 
 

こちらのサイトで紹介されています

 
BMH
BMHさんのWebサイト。様々な話題を美しい写真で紹介されています。今回の物件は「九州の近現代遺産」 > 八幡東区「河内貯水池堰堤・南河内橋・茶屋町橋梁」 で紹介。
国内の幅広い地域に渡って、近代土木遺産を紹介されています。膨大な数の紹介物件も分かりやすくカテゴリー別けされています。今回の物件は「橋の散歩径」> 水系別橋梁写真 > 遠賀川 > 南河内橋 で紹介。
よかとこBY

膨大な数の九州の名所を紹介しているサイトです。
今回の物件は「南河内橋」と「河内貯水池」で紹介。

地域文博 高炉館

九州における産業遺産・近代化遺産のことなら、まずこのサイトです。「産業考古学」のコーナーでは膨大な量の物件をエリア別に紹介。特に北九州はお膝元だけあって充実しています。必見!

 
こちらの書籍で紹介されています