さて、非常に気になる山頂のサージタンクだが、帰宅後にカシミールの1/25000、1/50000地形図で確認してみた。すると結構おもしろい展開になってきた。
水力発電所は水の力で発電をする。すなわち水が必要な訳で、どこからか水を引いてこなくてはならない。現在の水力発電所はダムの直下にあるものを除いて、ほとんどは遠くの(より標高が高い)水域(上流や他の水系)にダムを作り取水し、導水路を通じて水を引いている。導水路とは水を流す為のトンネルのことで、1/50000程度の地形図や道路地図などを見ると山地の等高線を無視して直線的に走る青い破線で描かれている。道路トンネルと比べると非常に長い距離をトンネルとしているのが特徴で、この導水路が地上に現れると非常に径の大きいパイプが山の斜面を走ることになるのでご覧になったことがある方も多いだろう。
本題に戻ろう。深水発電所上のサージタンクを1/50000地図で確認すると、予想される地点には何も描かれていない。代わりに青くクネクネと等高線に沿って「水路」が東に延び、走水川の走水滝付近に繋がっているのがわかる。
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